ロンパ1舞台再演感想

ネタバレ全開・主観入りまくり・覚え違いあるかもなので注意。
2回目観劇以降の追記は色文字。

▼役者さん

前日出た記者会見?の記事で、しずちゃんがさくらちゃんの格好のままパンツ見せてたりしてて「さくらちゃんはそんな事しない!!!1」って不安になってたけど、舞台上ではちゃんと硬派で寡黙な武人を演じてくれてて心配は杞憂だった。ボクシングやってただけあってアクションも満足。
何人かは前回と同じ人で、霧切さんはクールでミステリアスというよりは情熱的で良い人オーラ溢れてたけど、これはこれで好き。この霧切さんは疑えないから5章が無いのは必然…
セレスさんも座り方とか振る舞いがいちいち優雅だしドSだしで最高。
江ノ島さんは七変化が相変わらず神がかってた。
前回と違う人では、十神くんが霧切さんばりに情熱的でエレガントだったり、腐川さんがめっちゃ可愛くて可憐でびびったりした。好き。
今回個人的にはキャストは文句無し!だけど、人によっては好き嫌いわかれそうかなとも思う。

▼演出部分とか

脚本は前回舞台をベースにして、演出を強化してる感じ?
「改めて1を舞台化」ではなくあくまで「前回の再演」なんだなあと思った。
原作からの主な改変部分はそのまま。
・投票で間違えた人もオシオキルール
・桑田くんがクライマックス推理で「必ず償うから!」
・2章で石丸くんがわざと投票間違えオシオキ
・3章と4章合体、さくらちゃんの自殺かセレスさんによる撲殺かのギャンブル裁判
・山田くんも投票間違えオシオキ
・5章丸々カット

前回でも2の時でも、えげつないことしながらも笑顔で可愛らしく踊ってたモノクマダンサーズが、顔も白黒メイクしてて無表情で、ロボットみたいにカクカク動いてめっちゃホラーになってた。
前の方の席で見たので無表情っぷりがよく見えて…
TARAKOモノクマも、PVで初めて聴いた時はショタ可愛い…とか思ったんだけど、実際とても可愛かったけどそれがまた怖かった…
オシオキが目玉なのもあってか、全体的にサイコポップのサイコ要素を強調してたっぽい。
そうだよなあ、1はそういう閉鎖空間で追いつめられるみたいな恐怖感あったよな…
そして前回も2でもやらなかったオシオキ再現最高だった!
舞台ならではのアナログなやり方で面白かった。2章のバイクの表現大好き。(さすがにバターにはならなかった)

正直裁判の迫力は2の方があったなあ、あれそのまま流用しちゃえばよかったのに。
モニターでゲームの背景画とか弾丸演出使ってたりしたのを、工夫と見るか手抜きと見るか…
それでも前回無印の時よりはパワーアップしてた。裁判場の手すり?の上に立ったりとか、落ちそうで心配になったけど。(実際他の回では落ちたらしい?)
あとしょっぱなから客席から苗木くんが現れたので、これは客席演出多用してくるな!と思ってたらそれ以降は無かった。

▼2章の気になる所

2章は原作改変部分でよくわかんない所があったが、
・不二咲さんのジャージの話題の中で、女子用が赤で男子用が青という話になる。
・大和田くんが「きっとあいつが赤ジャージに着替えようとして…」とか言うのを「それは違うよ!」
・霧切「何故赤だと?」大和田「そりゃ女子用は赤だし」セレス「不二咲さんのジャージは青でした」
・霧切「不二咲さんは実は男子よ、そのことを知ってた大和田くんはそれを隠すために赤と嘘をついたのね(キリギリッ」
・???
これが何故か決め手となり自白し出す…のはまあ罪の意識に耐えかねてたとこだったんだろうからいいとして、霧切さん達の言ってる理屈がまったくわからない!女子だと思ってたら赤と思い込んでも不思議じゃなくね!?
おそらく演出の意図としては、原作の男子更衣室と女子更衣室の入れ替えトリックを無くした(死体は男子更衣室にあった)ため、「大和田くんが不二咲くんの秘密を守ろうとした」部分をここでやりたかったんだと思う。
でもそのためにはまず「大和田くんは不二咲くんが男だと知っていた」というのを明らかにしたうえで「なのに赤と言った、性別を隠そうとした、つまりジャージを処分する動機があるから犯人臭い!」と説明しなければならないような…(それにしたって「いやあいつ女装してるから赤だと」とか言い逃れできそうだけど)
うーん台本読んでもわからない…
(やたら「赤ジャージ」と連発し強調してて不自然ではあった。でも自爆とまではいかないよなあ…)

▼もひとつ気になる所

クライマックス推理、大和田くんの錯乱演技がとても良かったんだが「オレはとんでもないことを…!」と後悔した後、気が抜けたようにハッとなって不二咲くんの青ジャージを無造作に投げ捨てるとこがある。
ここで自分はゾッとしてしまったんだが、いやだいぶ捻くれた解釈だと思うんだがともかく「青ジャージを隠す=不二咲の性別を隠すことで、不二咲が見せた強さを無かった事にしようとした」というとんでもない卑怯な描写に見えてしまった。
原作の大和田くんは「不二咲との男の約束を守るため」彼の性別を隠そうとしたわけだ。つまり大和田くんも根っからの悪人じゃないという描写だ。
ただそんな友情に熱い奴も兄弟とまで呼んだ石丸くんのことは最期スルーだった。石丸くんがどんなに泣き叫んでいても「すまねえ兄貴」だけ、というのが凄い虚無感があった。
今回の舞台ではこれが逆転していて、石丸くんに声をかけたり共にオシオキされたりと(これは前回舞台もだが)石丸くんとの友情を熱くすることで良い奴感を出しており、代わりに不二咲くんに対しては彼の「強さ」そのものを亡き者にしようとした無情さが虚無感半端ねえみたいな、そういう演出の可能性。
仮にそうだとしたら全体のホラーっぽさと相まってめちゃくちゃ好きなんだけど、いやーでもやっぱりこれは捻くれた解釈だろうな、うん。
「あいつは弱くなんかねえよ」とは何度も言ってたし。でも一瞬思ってしまったんだ…
(2回目見た時は「不二咲の顔を見て頷いてからジャージを捨てる」という描写だったので、そんな解釈入る余地無かった。初回時はそうじゃなかったと思うけど、見落としてたか…?変な見方してすまんな大和田くん)

▼3・4章合体再び

前回カットされた朝日奈さんの連帯責任心中未遂、無印で一番好きなエピソードだから今回こそ見たかったけど、また無かったのは非常に残念。
でも舞台オリジナルのセレスさんのギャンブル裁判は今回も最高だったし…尺の問題もあるし仕方ないか…

そのフォローなのか前回から追加された、遺書を読むさくらちゃんが朝日奈さんを抱きしめる場面マジ良かった…朝日奈さんが抱きしめ返そうと手を伸ばしたら離れてって触れられないのが、幻って感じで切なすぎて良い…さくひな…
(2回目の時朝日奈さんが手を伸ばす所無かったんだけど!アドリブ!?)
この「回想・イメージと現実が交錯し、死んだ人間と生きてる人間が何故か会話する」っていう舞台特有の表現結構使ってるけど、どれも凄く好きだ。

原作の朝日奈VS十神の構図が無かったせいで、朝日奈さんに出し抜かれた十神くんが考えを改めゲームから降りるという流れではなく、まるで朝日奈さんとさくらちゃんの友情に感動して改心したみたいに見えてちょっと笑いそうになった。
舞台の十神くんは情熱的だからそれでもいいかもしれない…?

この3〜4章の改変は朝日奈十神に山田くんもそうだし、葉隠くんも割食っちゃうんだよな。原作でもメイン張るエピソードは無いけど、ジャスティスロボで濡れ衣着せられたりさくらちゃん殺害未遂したり、目立つ部分はあった。それらが無くなるから完全に空気になっちゃうんだよなあ。キャラは良いんだけど。
それもこれもセレスさんという希望が輝くためだから仕方ない、と思えるくらいには本当セレスさん最高だったからまあ。

クロはさくらちゃんなのだが、何故か不正解者のセレスさんがモノクマの気まぐれによりスペシャルなオシオキを受ける強引な流れ。(不正解者は本来グングニルの槍)
別の舞台見に来たかな?と思うような炎のダンス演出好き。
原作通り消防車が来た…と思ったら消火活動して、セレスさんはお望み通り美しく燃え尽きてしまってた。いいのか!?
(燃え尽きた後にモノクマ(ダンサー)が佇んでたけど、まさかあれがセレスさんの成れの果てってこと…?
そのモノクマは親指立ててアイルビーバックしながら沈んでったように見えた)

▼ラスト他

前回やらなかった黒幕のオシオキはあった。
ただ台本読んだら、前回同様「生き延びることがオシオキだよ」って展開が書いてあったから、今回せっかくオシオキ再現してるんだからやっぱやらないとな!と途中で変更したんだろうな。
嬉しそうにオシオキへ向かう江ノ島さんにバイバーイって手を振るジェノさんの雑っぷり好き。
(手を振ったのはセレスさんのオシオキ時の間違いだった)
全部乗せのオシオキで大興奮だったけど、欲を言えば5章やらなかったから補習もここでやってほしかったかなあ。ショベルの達人はまあ無くても。代わりにグングニルの槍で締めてた。
(槍の後、両サイドから壁でぐしゃっと押しつぶしてたっぽいからあれが補習代わりかも)

細かいとこ箇条書き。
・自己紹介時、舞園さんマジアイドルすぎてモノクマダンサーズと一緒にうちわ振りたかった。
・目の前で繰り広げられる苗舞可愛い。
・さくらちゃん朝日奈さんと一緒にお茶してた不二咲くん可愛い。いっしょにとれーにんぐはしないまでも普通に女子と仲良しっぽかった。
・江ノ島(残念)さんの串刺しを見ても倒れない腐川さん、その代わり?に倒れる朝日奈さん、それを支えるさくらちゃん。
(2回目さくらちゃん支えてくれてないよ!?床に倒れちゃったよ!?)
・大和田「待てよ不二咲!」が「待てよウサギ!」に聞こえて(ああ小動物っぽいもんな…)と一瞬納得しかけた。
・前回では無かった遺影が裁判前だけ出現。3・4章の裁判で7つの遺影が出てきた時凄くゾクッとした。
・アルターエゴに手を振る葉隠くんが和む。皆アルエゴの事を不二咲呼びしてたのがちょっと気になった。
・失われた記憶の学園生活の写真くれ。全部くれ。小さく戦刃さん写ってた?けどもっとよく見たい…
・「お前だけが頼りだ!」と腐川さんの肩をつかむ十神くん。絶女の妄想十神だろお前。お十腐ごちそうさまです。

カテコはトリプルコールまであったけど、まずプレゼントの抽選があって、そして3回目出てきた時、たぶん客の皆が2の時みたいにコメントあるかと思ったのか拍手が止んで、それに苗木君の人があれ?って戸惑ってるように見えた(気のせいかも)。
で特にコメントもなく「ありがとうございました!」と三度目のお辞儀して終わり。
あっけなかったけど、2の時がむしろ特別だったのかもしれない?観劇経験これ以外ほぼ無いからわからない。
それならちゃんと拍手し続けてた方がよかったのかなあ。
(本来ダブルコールで終わりっぽいので急遽3回目も出てきてくれたのかな)

拍手しすぎて手が痛くなったけど、とにかく楽しかった!
絵の追加はするかもしないかも。